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時計修理技術者コラムVol.7 カレンダー送りの構造と不具合~Cal.ETA7750編~

時計修理技術者コラムVol.7 カレンダー送りの構造と不具合~Cal.ETA7750編~

カレンダーの不良

日頃お問い合わせいただく時計の不具合で比較的多くご相談をいただくのが、カレンダーの不具合です。「カレンダーが変わらなくなってしまった」「カレンダーの切り替わりが非常に遅い」などの故障はなぜ起こるのでしょうか?
今回はブライトリング/クロノマットエボリューションや、オメガ/スピードマスターなど、クロノグラフモデルに多く使用されているCal.ETA7750を例に取りご紹介させていただきます。

カレンダー車とカレンダー送りの仕組み

カレンダー車カレンダー車2

時計のカレンダーディスクを送る役割をしているのがカレンダー車です。Cal.ETA7750のカレンダー車は、歯車にカレンダーディスクを送る爪を組み合わせた構造になっています。

カレンダー車3カレンダー車4

カレンダー車5カレンダー車6

カレンダー車は、筒車と連動して、1日(24時間)をかけて丁度1周します。カレンダー車の爪がカレンダーディスクの歯を1日分送る構造になっています。
このようなシンプルな構造のため、爪がカレンダーディスクを送っている最中に、カレンダーの早送り作業を行ってしまうと、カレンダーディスクの歯と、カレンダー車の爪を変形や破損させてしまう原因となります。

不良カレンダー車

変形したカレンダー車です。カレンダーが変更できなくなったり、カレンダーがAM0:00丁度に切り替わらなくなります。

日送り不良1 arrow 日送り不良2 arrow 日送り不良3

カレンダー車の不良により、日付の切り替えがAM6:00ごろになった時計

カレンダー車○カレンダー車×

新品のカレンダー車(前)と、変形したカレンダー車(後)

カレンダー車と共に、カレンダーディスクも破損した場合、カレンダーディスクの交換が必要になり、修理代金が高額になるケースがあります。
また、カレンダーディスクはメーカーのオリジナルの部品が使用されているモデルもあり、メーカーオリジナルのカレンダーディスクは入手が困難なため、メーカーで修理を受けざるを得ない場合もあります。

カレンダー早送り禁止時間帯と、カレンダーの操作方法

まとめ

上記でご紹介したような故障を避けるために、カレンダー操作禁止時間帯が設けられています。

カレンダー早送り禁止時間帯……カレンダーが切り替わる前後4時間(PM8:00~AM4:00)の間に、カレンダーの早送り操作を禁止している時間帯のことを指します。
※時計のモデルによって前後3時間~4時間の差があります。

上記時間帯はカレンダー車の爪と、カレンダーディスクの歯が干渉しているため、カレンダーの早送り操作は行わないでください。

日付・時刻合わせをする際は、
①文字盤上の時間をAM6:00(もしくはPM6:00)にまず合わせます。
②日付を前日まで早送ります。
③前日まで送った後、針回しで現在の日付・時刻まで調整します。

上記を行うことで、操作禁止時間帯を避け、安全に時間の調整を行うことができます。
大切なお時計のために、時間調整にも気をかけてご使用いただくことをお勧めします。

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