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時計修理技術者コラムVol.39 時計用電池

時計修理技術者コラムVol.39 時計用電池

クォーツ時計の電池~酸化銀電池とは~

電池の種類は様々ありますが、クォーツの時計に使用されている電池はボタン電池と呼ばれる小型の酸化銀電池を主に使用しています。
酸化銀電池はマイナス極に亜鉛、プラス極に酸化銀を使用している電池です。電圧が非常に安定していて、使い終える直前まで、新品の状態と同等の電圧を維持できる特長があります。そのため、クォーツ時計などのデリケートな電子機器に多く採用されています。

電池

大きさや薄さも様々あり、時計のサイズや機能によって、各々のキャリバーに合わせた電池を使用します。
電池の持続期間は、時計の機能や、(機能の)使用頻度にもよりますが、1年半~2年程度になります。

ボタン電池も乾電池などと同様、使い終えた後も長期間そのままにしておくと、液漏れします。
電池は使用されると化学反応が起こりガスが発生します。その際に電池が破裂しないように安全にガスを排出する仕組みになっていますが、電池内部でガス化した電解液や液状のままの電解液が一緒に放出されることで液漏れが起こります。
止まってしまった時計は早めに電池交換をするか、長期間使用しない場合は電池を抜いて保管しておくことをお勧めいたします。

液漏れした電池

液漏れした電池です。

腐食した回路

電池液漏れの影響で腐食が広がったムーブメントです。

電池交換はお早めに

腐食した回路

電池の液漏れが発生して、ムーブメントにも腐食が広がってしまうと、オーバーホールだけでは対処ができず、ムーブメント(機械一式)の交換が必要になり、修理費用も大きくなってしまいます。電池交換の合図(4秒運針など)が出たら、早めに電池を交換しましょう。
電池式の時計の中でも充電機能が付いた時計には、二次電池(充電用の電池)が搭載されているため、基本的に電池交換の必要はありません。

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